闇に集う
「バグダッシュ中佐、ねぇ…」

 シェーンコップから受け取った資料を眺めながら考える作戦は、気持ちの良いものではなかった。
 それこそ未来の歴史家が「ヤン・ウェンリーは残酷な偽善者だ」だと言っても否定出来ないほどの。

「彼は忠誠心でここまで来たのかな、それとも…」

 正義の為に死にに来たのなら、まだ説得はしやすいだろう。
 計算が出来る男ならなお良い、状況で自分の命がどうすれば無駄にならないか判断出来る筈だ。
 …死者を出すのは好きじゃない、それがたとえ敵であってもだ。
 死んでもいい人間なんていない、と言えるほど博愛主義ではない。自分が大量殺人者だから、他人に許されたいだけだ。

「提督、バグダッシュ中佐が話しがあると…」
「通してくれ」

 中佐、君には殺人鬼の気持ちがわかるかい?

もっと長くなるかと思ったんですが、こねてもこねてもどうにもなりませんでしたm(_ _)m




















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